名古屋文化論~不思議なナゴヤの魅力 > たーけ

名古屋ことば「たーけ」

主に、子供をしかる時や、他人に怒りを表す時に使います。

「あんた、たーけな子だね」
「そんなたーけなことを言っていかん」

という感じです。

名古屋人なら一度は言われる言葉です。

語源は「たわけ」から来ており、つまり、「田分け」→ 田を分ける羽目になる → 間抜けなことをして身上つぶす → 間抜け という説が有力です。

いわゆる、東京の「ばか」・大阪の「あほ」に似ていますが、思うにニュアンスが若干違います。

まず、「人」に対して使うということ。

そして、子供なら「学力の低さ」、大人なら「仕事の成果のひどさ」など、その人の人格を問う場面で使うことが多いです。

そういう意味では「ばか・あほ」よりもひどい印象を受けます。
その割にみんな気軽に使いますが。

まあ、そこまで深く考えていないと思います。

ともあれ、このような武家由来の古風な言い回しは、他のトラディショナルな名古屋ことばにもよく見られます。

例えば、

  • 「ござる」 → いる
  • 「ご無礼します」 → 失礼します

などは、若者たちの間では使われませんが、もう一つ上の世代の名古屋人は頻繁に使います。

武家文化が栄えた時代の名古屋に思いをはせながら、使ってみましょう。
この「たーけ」が!