名古屋文化論~不思議なナゴヤの魅力 > なるい

名古屋ことば「なるい」

この言葉は多用するのですが、通常の日本語に直そうとすると適当な訳が見当たりません。

というわけで、非常に困る名古屋弁ではありますが、この語句自体はそれほど歴史は古くなく、新しい名古屋ことばのようです。

具体的には、

「この薬はなるい」
「このスープはなるい」

などと使います。

「薬」と「スープ」をパラレルにしてしまったので、余計意味がわかりづらくなってしまいましたが、

つまり、

  • 少しばかり濃度や味が薄い
  • 舌触りがぐっと来ない
  • 熱いと思ったのにややぬるい

とか、そんな時に使います。

「思ったより」というのがポイントかと思います。
(わかりづらくてすみません)

と、いうわけで辞書を調べてみました。

かなり古めの言葉で、漢字だと「緩い」と書くようです。

その意味はだいたい同じですが、名古屋ことばだと「思ったより」というニュアンスが語句にプラスされるのではないかと考えます。(私思うに)

名古屋弁の発音としては「なーりぃ」と言います。

このあたりの音便については、他の言葉でもそうですが、名古屋独特のものとなっています。