名古屋文化論~不思議なナゴヤの魅力
名古屋の、その知られざる複雑怪奇で特殊な文化について、名古屋出身の私が解説しています。
名古屋文化論~不思議なナゴヤの魅力 > さーするとさいが
ひらがなで書くと強烈なインパクト。
「さーするとさいが」、何も伝わりませんね。
無理やり標準語に訳すると「そうするとそれで」ですが、この言葉自体に「特に意味はない」ところがポイントです。
この単語ですが、若い人はまず使いません。
ですが、多用する先生が学校に必ず2、3人いますので名古屋人なら絶対に耳にする単語です。
先生が多用する、と言いましたが、この単語はどういう時に使われるかと言うと、主として「言葉に詰まった時」です。
何か話をしていて、次の言葉がうまく出てこない時の接続節に使うわけです。
「この式のxが、こっちのyとー、あー…うー…さーするとさいがですねー、えー、xの解が1になるわけです。」
という感じです。
そういえば、名古屋が誇るゴッドシスターズ、きんさん・ぎんさんも、この言葉を多用していましたね。
彼女たちは、様々な名古屋ことばを巧みに使って他所の人を自分のペースに巻き込んでいました。
「でよ、さーするとさいがよー、おめゃさん」
このような独特のリズムを会話に挟むことで(ちなみに上記の言葉も特に意味なし)話のテンポを整えていました。
まさに神技です。