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熱田区・南区

中川区から東に国道1号線を走ると「熱田区」に入ります。

熱田区といえば「熱田神宮」。いつもたくさんの人で賑わっています。
正月には凄まじい数の人でごった返します。

熱田神宮の前には、鰻の「蓬莱軒」があり、ひつまぶしを求めて遠くから来た人々が行列をなしています。

そのまま1号線を進むと、「南区」です。

ここにあるのが「笠寺観音」で、鎌倉古道と呼ばれる古い街道が通っています。
1号線=東海道ですが、名古屋周辺は、そこから延びる古い街道がいくつも分岐する地点です。

熱田神宮といい、笠寺観音といいこのあたりは「寺社仏閣の多いゾーン」となっています。

さて、熱田区の愛知時計電気本社前には、小さな碑が立っています。

戦時中、兵器を作っていた工場があったため、米軍に狙われた「熱田空襲」の慰霊碑です。
1000人以上の人命が失われました。

その裏手を流れる堀川の護岸には、その爆撃の跡が未だに残っています。

南区は、別項でも書きましたが、1959年の「伊勢湾台風」で甚大な被害を受けました。

海側に留置していた丸太が高潮で流出して、家々を破壊していったのです。

市内の犠牲者は1900人以上に達しました。

このような災害の犠牲の上に、現在の街の繁栄が成り立っていることを忘れないようにしなければと思います。